箱根温泉郷は、神奈川県足柄下郡箱根町に広がる日本有数の温泉地です。箱根湯本、塔ノ沢、宮ノ下、強羅、仙石原、芦ノ湖周辺など、地形や標高の異なる温泉場が町内各地に点在し、ひと口に「箱根」といっても、温泉街の雰囲気、泉質、宿のタイプ、周辺観光の楽しみ方は大きく異なります。
首都圏からのアクセスがよく、日帰り温泉旅行にも宿泊旅行にも組み込みやすい一方で、歴史ある湯治場、クラシックホテル、登山電車、芦ノ湖、大涌谷、美術館、旧東海道の史跡などが重なり合うため、何度訪れても違った楽しみ方ができるのが箱根温泉郷の魅力です。
初めて箱根を訪れるなら、箱根湯本を起点に温泉街散策と日帰り入浴を楽しむ旅が分かりやすく、宿泊するなら、強羅・仙石原・芦ノ湖周辺まで足をのばすことで、自然景観や美術館めぐりを含めた滞在型の温泉旅行にしやすくなります。
箱根温泉郷とは
箱根温泉郷とは、箱根町内に点在する複数の温泉地の総称です。箱根は火山活動によって形成された山岳地帯で、早川や須雲川の谷、山腹、高原、芦ノ湖周辺など、地形の変化に富んだ場所に温泉が分布しています。
古くから知られる温泉場は「箱根七湯」と呼ばれ、湯本、塔ノ沢、堂ヶ島、宮ノ下、底倉、木賀、芦之湯を指します。これに姥子を加えて「箱根八湯」とする見方もあり、近代以降の開発によって大平台、小涌谷、二ノ平、強羅、宮城野、仙石原、湯ノ花沢、芦ノ湖、蛸川などが加わり、「箱根十七湯」として語られるようになりました。さらに早雲山、大涌谷、湖尻を加えて「箱根二十湯」と呼ぶ場合もあります。
このように箱根温泉郷は、単一の温泉街ではなく、いくつもの温泉地が集まった広域型の温泉観光地です。駅前に土産物店や飲食店が集まる箱根湯本、渓谷沿いの静かな塔ノ沢、クラシックな宿文化が残る宮ノ下、別荘地・保養地の雰囲気をもつ強羅、美術館や高原散策と相性のよい仙石原、湖畔リゾートの色合いが濃い芦ノ湖周辺など、エリアごとに旅の印象が変わります。
箱根旅行を考えるときは、「箱根に行く」とひとまとめにせず、どのエリアに泊まるか、どの温泉地を拠点にするかを決めることが大切です。温泉街らしさを楽しみたいのか、静かな宿で過ごしたいのか、美術館や自然景観を巡りたいのかによって、便利なエリアは変わってきます。
箱根温泉郷の歴史と文化
箱根温泉の歴史は古く、なかでも箱根湯本温泉は奈良時代の天平10年、738年に開湯したと伝えられています。箱根は東海道の難所としても知られ、古くから山越えの休憩地、湯治場、信仰の道筋として人々が行き交う場所でした。
江戸時代には、湯本、塔ノ沢、堂ヶ島、宮ノ下、底倉、木賀、芦之湯の七つの温泉場が「箱根七湯」として広く知られるようになります。東海道を旅する人々や湯治客にとって、箱根の湯は旅の疲れを休める場所であり、同時に山あいの風景や寺社参詣と結びついた観光地でもありました。
箱根七湯にはそれぞれ個性があります。湯本は箱根の玄関口としてにぎわい、塔ノ沢は早川沿いの渓谷に宿が並ぶ静かな温泉地として親しまれてきました。宮ノ下は江戸時代から湯治場として知られ、明治以降は外国人客を迎える国際的な保養地として発展します。芦之湯は標高の高い山中の湯治場として知られ、文人墨客にも親しまれてきました。
明治時代以降になると、交通網の整備や温泉掘削技術の発達により、箱根の温泉地はさらに広がっていきます。登山鉄道やケーブルカー、ロープウェイ、バス路線が結びつき、山岳観光と温泉滞在が一体化した観光地へと成長しました。宮ノ下のクラシックホテル文化、強羅の別荘地文化、仙石原の高原リゾート、芦ノ湖周辺の湖畔観光などは、近代以降の箱根を象徴する風景といえます。
箱根温泉郷の魅力は、単に湯量が多いことや宿が多いことだけではありません。東海道、箱根神社、旧街道、関所、火山地形、近代観光、保養文化が重なり、温泉そのものが箱根観光の中心にあり続けてきた点にあります。温泉地の成り立ちを知って歩くと、同じ箱根旅行でも、街並みや宿の佇まい、道の曲がり方まで違って見えてきます。
泉質とお湯の特徴
箱根温泉郷は、泉質の種類が豊富な温泉地として知られています。箱根火山の地形や地下の熱水活動に由来する温泉が各地に分布し、単純温泉、塩化物泉、硫酸塩泉、硫黄泉など、エリアによって異なる湯の個性が見られます。
箱根湯本・塔ノ沢周辺では、比較的肌あたりのやわらかな単純温泉や塩化物泉、硫酸塩泉などが見られます。湯本は旅館や日帰り温泉施設が多く、温泉初心者や家族旅行でも利用しやすいエリアです。湯ざわりは施設や源泉によって異なりますが、刺激が強すぎない湯を楽しめる宿も多く、箱根温泉の入口として親しみやすい地域です。
宮ノ下・小涌谷・強羅周辺は、標高や源泉の違いにより、宿ごとに湯の印象が変わりやすいエリアです。強羅温泉は、引き湯や造成泉も含めて多様な湯が利用されてきた地域で、宿によって透明な湯、にごり湯、硫黄の香りを感じる湯など、温泉らしい違いを楽しめます。
仙石原や姥子周辺では、高原らしい開放感とともに、硫黄泉や硫酸塩泉などの個性的な湯に出会えることがあります。湯ノ花沢や芦之湯周辺では、白濁した湯や硫黄の香りを感じる湯が印象的な施設もあり、温泉らしい雰囲気を重視する人に向いています。
一般に、単純温泉は成分が比較的穏やかで入りやすい泉質として紹介されることがあります。塩化物泉は湯冷めしにくい泉質として語られることがあり、硫黄泉は独特の香りやにごり湯が特徴です。ただし、泉質の感じ方には個人差があり、同じ温泉地でも宿や源泉によって湯の温度、色、香り、肌ざわりは異なります。
温泉の適応症は泉質ごとに案内されることがありますが、医療効果を断定するものではありません。体調に合わせて無理のない入浴を心がけ、長湯を避け、水分補給をしながら楽しむことが大切です。硫黄の香りが強い湯や刺激を感じる湯では、入浴後に真湯で軽く流すかどうかも、肌の状態に合わせて判断するとよいでしょう。
主な温泉地・エリアごとの特徴
箱根温泉郷は広いため、旅行計画ではエリアごとの特徴を押さえておくと便利です。
箱根湯本温泉は、箱根の玄関口にあたる温泉地です。箱根湯本駅周辺に土産物店、飲食店、旅館、日帰り温泉施設が集まり、初めての箱根旅行でも行動しやすいエリアです。電車で到着してすぐに温泉街の雰囲気を味わえるため、日帰り旅行や1泊旅行の起点に向いています。
塔ノ沢温泉は、箱根湯本の奥、早川沿いの渓谷に広がる静かな温泉地です。にぎやかな駅前から少し離れるだけで、山あいの落ち着いた空気に変わります。老舗旅館や歴史ある宿が点在し、温泉宿で静かに過ごしたい人に向いています。
宮ノ下温泉は、箱根の中腹にある歴史ある温泉地です。江戸時代から湯治場として知られ、明治以降は外国人客を迎える保養地として発展しました。クラシックホテルやレトロな街並み、坂道沿いの商店などがあり、温泉文化と近代観光の雰囲気を感じやすい場所です。
堂ヶ島、底倉、木賀は、宮ノ下周辺と関わりの深い箱根七湯の温泉地です。現在は温泉街として大きくにぎわう地域ばかりではありませんが、箱根の古い湯治文化を考えるうえで欠かせない存在です。渓谷や谷筋に沿って温泉が発展してきたことが、箱根らしい地形の面白さを伝えています。
大平台温泉は、箱根登山電車の大平台駅周辺に広がる温泉地です。比較的小規模な旅館や共同浴場があり、湯本や宮ノ下の中間に位置する落ち着いたエリアです。箱根登山電車の沿線らしい山あいの風景を楽しみながら、派手すぎない温泉滞在をしたい人に向いています。
小涌谷温泉と二ノ平温泉は、宮ノ下と強羅の間に位置する温泉地です。周辺には温泉テーマ施設や美術館があり、家族旅行や観光施設めぐりと組み合わせやすいエリアです。二ノ平は彫刻の森美術館にも近く、アートと温泉を組み合わせる旅に向いています。
強羅温泉は、箱根登山電車とケーブルカーの乗り継ぎ拠点でもあり、箱根の中でも宿泊施設の選択肢が多いエリアです。坂の多い地形に旅館やホテルが点在し、宿によって眺望や雰囲気が大きく変わります。大涌谷、早雲山、芦ノ湖方面へ移動しやすく、箱根を周遊する拠点としても便利です。
宮城野温泉は、明星ヶ岳のふもとに広がる地域で、早川沿いの自然や春の桜並木などが楽しめます。強羅からも近く、観光地のにぎわいから少し離れた滞在をしたい人に向いています。
仙石原温泉は、箱根北西部の高原地帯に広がる温泉地です。すすき草原、湿生花園、美術館、金時山方面の自然散策などと相性がよく、箱根の中でも開放的な高原リゾートの雰囲気があります。秋のすすき、初夏の緑、冬の澄んだ空気など、季節の表情を楽しみやすいエリアです。
芦之湯温泉と湯ノ花沢温泉は、標高の高い山中にある温泉地です。古くから湯治場として知られ、硫黄の香りや白濁した湯など、温泉らしい個性を感じられる宿もあります。静けさや山の空気を重視したい人に向いたエリアです。
芦ノ湖温泉と蛸川温泉は、芦ノ湖周辺の観光と相性のよい温泉地です。湖畔の景色、箱根神社、箱根関所、遊覧船、ロープウェイなどを組み合わせやすく、景観重視の宿泊に向いています。天気がよければ富士山や芦ノ湖を望む場面もあり、温泉旅行にリゾート感を加えたい人に選びやすい地域です。
温泉街・日帰り入浴の楽しみ方
箱根温泉郷は宿泊旅行の印象が強い温泉地ですが、日帰り入浴でも十分に楽しめます。特に箱根湯本周辺は、駅から徒歩圏または送迎・バス利用で行ける日帰り温泉施設が多く、首都圏からの日帰り旅行にも向いています。
箱根湯本では、駅前の商店街で土産物を見たり、早川沿いを歩いたり、昼食と入浴を組み合わせたりするだけでも温泉旅行らしい一日になります。時間に余裕があれば、塔ノ沢方面まで足をのばすと、同じ湯本周辺でも落ち着いた渓谷の雰囲気を楽しめます。
強羅や小涌谷周辺では、美術館や温泉施設を組み合わせる日帰り旅がしやすくなります。登山電車やケーブルカーを使う移動そのものも箱根らしい体験で、車を使わない旅行でも観光の満足度を高めやすいエリアです。
仙石原では、美術館めぐり、すすき草原、カフェ、日帰り入浴を組み合わせると、高原散策型の温泉旅行になります。芦ノ湖周辺では、箱根神社、箱根関所、湖畔散策、遊覧船と温泉を組み合わせることで、歴史と景観を一緒に楽しめます。
日帰り入浴は、旅館の外来入浴、共同浴場、日帰り温泉施設など形態がさまざまです。営業時間、料金、定休日、受付終了時間、混雑時の利用可否は変わることがあります。特に旅館の日帰り入浴は、宿泊状況や清掃時間によって休止する場合があるため、出発前に最新情報を確認しておくと安心です。
周辺観光とあわせて楽しむ
箱根温泉郷の魅力は、温泉と観光を組み合わせやすいことです。温泉だけを目的にしても楽しめますが、エリアごとの観光を組み込むことで、旅行全体の満足度が高まります。
自然景観では、大涌谷、芦ノ湖、仙石原すすき草原、金時山、早川渓谷などが代表的です。大涌谷は、噴気が立ちのぼる火山景観を間近に感じられる箱根を象徴する観光地です。火山ガスの影響を受けやすい場所でもあるため、体調や天候、現地の案内を確認し、無理のない範囲で訪れることが大切です。
芦ノ湖周辺は、箱根神社、九頭龍神社、箱根関所、湖畔散策、遊覧船といった観光を組み合わせやすいエリアです。湖畔の景色と温泉宿を組み合わせると、箱根の山岳温泉とはまた違ったリゾート感を楽しめます。
歴史に関心がある人には、箱根関所、旧東海道、畑宿、甘酒茶屋、石畳の道などがおすすめです。箱根は東海道の要所として発展してきた地域であり、温泉文化と街道文化が重なっています。湯治だけでなく、旅人が山を越えた歴史を想像しながら歩くと、箱根の奥行きがより感じられます。
美術館めぐりを楽しみたい人には、彫刻の森美術館、ポーラ美術館、箱根ガラスの森美術館、箱根ラリック美術館などがある強羅・仙石原周辺が向いています。温泉宿でゆっくり過ごしつつ、日中は美術館を1〜2館に絞って巡ると、移動の負担を抑えながら充実した旅になります。
名物グルメと温泉街の過ごし方
箱根のグルメは、温泉街の食べ歩き、旅館料理、蕎麦、豆腐料理、和菓子、寄木細工の土産物店めぐりなど、エリアによって楽しみ方が変わります。
箱根湯本では、駅前商店街に土産物店や飲食店が集まり、温泉まんじゅう、干物、練り物、和菓子、カフェなどを気軽に楽しめます。日帰り旅行なら、昼食、食べ歩き、日帰り温泉を組み合わせるだけでも箱根らしい過ごし方になります。
宮ノ下周辺では、クラシックホテルやレトロな喫茶、洋食、ベーカリーなど、近代観光地としての箱根らしい食文化に触れやすい地域です。坂道の街を歩きながら、温泉街の建物や看板、旅館の佇まいを眺めるのも楽しみのひとつです。
仙石原や強羅では、宿での夕食を中心に考える滞在もおすすめです。美術館や自然散策を楽しんだあと、宿で温泉と食事をゆっくり味わうと、移動を詰め込みすぎない箱根旅行になります。
芦ノ湖周辺では、湖畔の景色を眺めながらの昼食やカフェ利用、観光船の前後に立ち寄る軽食などが楽しめます。観光地としての選択肢が多い一方、混雑する時期は飲食店の待ち時間が長くなることもあるため、昼食時間を少しずらすなどの工夫をしておくと安心です。
日帰りと宿泊、どちらで楽しむか
箱根温泉郷は、日帰りでも宿泊でも楽しめる温泉地です。ただし、箱根はエリアが広く、移動にも時間がかかるため、目的によって日帰り向き・宿泊向きを考えると旅が組み立てやすくなります。
日帰りに向いているのは、箱根湯本周辺で温泉街散策と入浴を楽しむ旅、または強羅・小涌谷周辺で美術館や温泉施設を1〜2か所に絞って巡る旅です。首都圏から電車で向かう場合、箱根湯本を起点にすると移動の負担を抑えやすくなります。
【楽天トラベル】箱根温泉の宿・ホテルを探す宿泊に向いているのは、芦ノ湖、大涌谷、仙石原、美術館めぐり、旧街道歩きなどを組み合わせたい旅です。箱根を広く巡る場合、日帰りでは移動時間が長くなり、温泉でゆっくりする時間が短くなりがちです。1泊すれば、夕方以降は宿で温泉と食事を楽しみ、翌日に別エリアを巡る余裕が生まれます。
温泉そのものを重視するなら、宿泊の満足度は高くなります。箱根は宿ごとに源泉や浴場の雰囲気が異なり、露天風呂、貸切風呂、客室風呂、眺望風呂など、滞在の楽しみ方も多彩です。日帰り入浴では利用できる時間や浴場が限られることもあるため、湯をゆっくり味わいたい人には宿泊が向いています。
泊まるならどのエリアが便利か
箱根で宿を選ぶときは、温泉地の名前だけでなく、旅の目的に合わせてエリアを選ぶことが大切です。
初めての箱根旅行や公共交通中心の旅なら、箱根湯本周辺が便利です。駅から近く、商店街や飲食店があり、到着後すぐに温泉街の雰囲気を味わえます。日帰り旅行との相性もよく、1泊でも移動の負担を抑えられます。
静かな温泉宿で過ごしたいなら、塔ノ沢、宮ノ下、大平台周辺が候補になります。湯本のにぎわいから少し離れ、渓谷や山あいの落ち着いた雰囲気を楽しみやすい地域です。老舗旅館や歴史ある宿を選びたい人にも向いています。
箱根を周遊したいなら、強羅周辺が便利です。登山電車、ケーブルカー、ロープウェイ方面への移動がしやすく、大涌谷や芦ノ湖方面へもつなげやすい立地です。宿の選択肢も多く、温泉、食事、眺望、価格帯の幅が広いのも特徴です。
美術館や高原リゾートを楽しみたいなら、仙石原周辺が向いています。すすき草原や美術館が点在し、車利用の旅行とも相性がよいエリアです。静かな宿で滞在時間を重視したい人にも選びやすい地域です。
湖畔の景色や箱根神社、箱根関所、遊覧船を楽しみたいなら、芦ノ湖・元箱根・箱根町港・蛸川周辺が候補になります。湖畔の宿は景観の魅力が大きく、朝夕の静かな時間を楽しみたい人に向いています。一方で、箱根湯本駅からは距離があるため、到着時間や帰りの交通をあらかじめ確認しておくと安心です。
アクセス・行き方
箱根温泉郷へのアクセスは、電車、バス、車のいずれでも可能です。公共交通で訪れる場合、まず小田原駅または箱根湯本駅を目指すのが基本です。
新宿方面からは、小田急ロマンスカーを利用して箱根湯本駅まで向かう方法が分かりやすく、乗り換えを少なくしたい人に便利です。東海道新幹線やJR東海道線を利用する場合は、小田原駅で箱根登山電車やバスに乗り換えるルートが一般的です。
箱根湯本駅から先は、箱根登山電車、箱根登山バス、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船などを組み合わせて各エリアへ移動します。宮ノ下、強羅方面は登山電車、仙石原や芦ノ湖方面はバス、早雲山・大涌谷・桃源台方面はケーブルカーとロープウェイを組み合わせると、箱根らしい周遊旅行ができます。
車の場合は、小田原厚木道路、箱根新道、国道1号、御殿場方面からのルートなどが利用されます。ただし、箱根は山道が多く、週末、連休、紅葉期、年末年始、悪天候時には渋滞や規制が発生しやすい地域です。冬季は積雪や凍結に注意が必要で、大涌谷や芦ノ湖周辺など標高の高い場所では、天候が平地と大きく異なることがあります。
箱根を公共交通で広く巡る場合は、周遊きっぷやフリーパスの利用も検討できます。旅程によっては、登山電車、バス、ケーブルカー、ロープウェイ、海賊船を組み合わせることで、車がなくても箱根らしい周遊がしやすくなります。最新の運行状況、時刻表、料金、交通規制、駐車場情報は、出発前に確認しておくと安心です。
旅行前に確認しておきたいこと
箱根温泉郷へ出かける前には、いくつか確認しておきたい点があります。
まず、日帰り入浴を利用する場合は、営業時間、定休日、受付終了時間、料金、タオルの有無、混雑時の利用制限を確認しておくことが大切です。旅館の外来入浴は、宿泊状況や清掃時間によって休止されることがあります。
次に、交通状況です。箱根は山岳観光地のため、鉄道、バス、ロープウェイ、道路の状況が天候や混雑に左右されることがあります。特に大涌谷周辺は、火山ガス、強風、濃霧、積雪、点検整備などの影響を受ける場合があります。大涌谷を訪れる場合は、現地の注意喚起に従い、呼吸器疾患や心臓疾患がある人、体調がすぐれない人、小さな子ども連れや高齢者を含む旅行では、無理のない判断が必要です。
宿泊旅行では、宿の立地も重要です。箱根は同じ町内でも標高差があり、駅から徒歩で行ける宿もあれば、送迎やバス、車が前提となる宿もあります。坂道が多い地域もあるため、大きな荷物がある場合や高齢者との旅行では、送迎の有無、最寄りバス停からの距離、駐車場の有無を確認しておくと安心です。
また、箱根は季節によって混雑する場所が変わります。春の桜、初夏の新緑、秋のすすきや紅葉、冬の温泉旅行シーズンは、道路や駐車場、飲食店、日帰り温泉が混み合うことがあります。観光を詰め込みすぎず、移動時間に余裕をもたせると、温泉地らしいゆったりした旅になります。
まとめ
箱根温泉郷は、箱根七湯に代表される歴史ある湯治文化と、近代以降に広がった保養地・観光地としての魅力をあわせもつ、日本屈指の温泉地です。箱根湯本のにぎわい、塔ノ沢や宮ノ下の歴史、強羅の周遊拠点としての便利さ、仙石原の高原リゾート、芦ノ湖周辺の景観など、エリアごとに旅の楽しみ方が異なります。
泉質も多様で、単純温泉、塩化物泉、硫酸塩泉、硫黄泉など、宿や地域によって湯の個性を楽しめます。温泉の感じ方には個人差があるため、効能を過度に期待するよりも、体調に合わせて無理なく入浴し、山の自然や街歩き、食事、宿での時間を含めて楽しむのが箱根らしい過ごし方です。
日帰りなら箱根湯本や強羅周辺を中心に、宿泊なら仙石原、芦ノ湖、宮ノ下、強羅なども含めて旅を組み立てると、箱根温泉郷の奥行きを感じやすくなります。初めての人にも、何度も訪れている人にも、目的に合わせて違う表情を見せてくれる温泉地です。
箱根温泉郷観光マップ
参考情報一覧
- 箱根町観光協会公式サイト「箱根十七湯」
https://www.hakone.or.jp/6882 - 箱根温泉公式サイト「箱ぴた」箱根温泉の泉質と効能
https://www.hakone-ryokan.or.jp/senshitsu/ - 神奈川県温泉地学研究所「箱根温泉」
https://www.onken.odawara.kanagawa.jp/modules/study/index.php/content0014.html - 箱根ジオパーク「箱根温泉」
https://www.hakone-geopark.jp/area-guide/hakone2/020hakoneonsen.html - 箱根ナビ「箱根までのアクセス」
https://www.hakonenavi.jp/transportation/access/ - 箱根ナビ「箱根フリーパス」
https://www.hakonenavi.jp/transportation/ticket/freepass/ - 箱根町公式サイト「交通規制情報」
https://www.town.hakone.kanagawa.jp/www/contents/1100000001648/index.html - 箱根町 箱根関所公式サイト
https://www.hakonesekisyo.jp/ - 箱根神社・九頭龍神社公式ホームページ
https://hakonejinja.or.jp/ - 大涌谷園地「大涌谷へお越しの方へ(注意事項)」
https://www.kanagawa-park.or.jp/owakudani/notice/index.html


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