高湯温泉は、福島県福島市の吾妻連峰中腹に湧く白濁の硫黄泉です。福島駅からバスや車で向かえる距離にありながら、温泉街は標高約750mの山あいにあり、にぎやかな街歩きよりも、源泉かけ流しの湯と静かな山の空気を楽しむ旅に向いています。
初めて行くなら、まず決めたいのは「共同浴場あったか湯で日帰りにするか」「温泉宿に泊まるか」「浄土平や吾妻小富士まで足を延ばすか」です。高湯温泉は小さな温泉地なので、食べ歩きや夜の繁華街を期待するより、入浴時間、宿の条件、バス時刻、冬季道路を先に確認しておくと失敗しにくくなります。
この記事の施設情報は2026年7月14日に福島市公式サイト、福島市観光ノート、高湯温泉公式サイトなどで確認した内容をもとにしています。営業時間、料金、休業日、日帰り入浴の受付、バス時刻、道路規制は変わることがあるため、出発前に各公式情報で最新状況を確認してください。
高湯温泉の選び方|初めてなら日帰り・宿・アクセスを先に決める
| 目的 | 向いている過ごし方 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 短時間で白濁の硫黄泉に入りたい | 共同浴場「あったか湯」を中心に日帰り入浴 | 営業時間、定休日、料金、バスの帰り時刻 |
| 温泉そのものをゆっくり楽しみたい | 温泉街の宿に泊まり、夕方・夜・朝の湯を楽しむ | 宿の浴場、食事、送迎、日帰り入浴の可否 |
| 山岳観光と組み合わせたい | 磐梯吾妻スカイライン、浄土平、吾妻小富士方面へ足を延ばす | 道路開通期間、火山・天候規制、冬季閉鎖 |
| 福島市内観光も入れたい | 飯坂温泉、土湯温泉、花見山、福島駅周辺と組み合わせる | 移動時間、食事場所、公共交通の本数 |
ただし、高湯温泉の宿は清掃、宿泊客対応、混雑、メンテナンスで日帰り受付が変わることがあります。宿名だけで決めず、当日の受け入れ条件まで確認しましょう。
高湯温泉とは|福島市の山あいに湧く奥州三高湯の名湯
高湯温泉は、福島市町庭坂にある山あいの温泉地です。吾妻山の中腹、磐梯吾妻スカイラインの福島市側入口に近い場所にあり、福島市街地から比較的近い一方で、温泉街に入ると硫黄の香りと白濁の湯が印象的です。
山形県の蔵王温泉、白布温泉とともに「奥州三高湯」に数えられてきた歴史ある湯治場で、公式情報では開湯400年以上の温泉地として紹介されています。大規模な歓楽街ではなく、宿、共同浴場、山の景色がまとまった落ち着いた温泉地と考えると、旅のイメージがつかみやすいでしょう。
開湯400年と源泉かけ流し宣言
高湯温泉は1607年開湯と伝わり、2007年に開湯400年を迎えました。歓楽街や大型の娯楽施設を広げるのではなく、山の湯治場として湯を守ってきたことが、現在の静かな温泉地の姿につながっています。
2010年6月には、地域全体で「源泉かけ流し宣言」を行いました。高湯温泉でいう源泉かけ流しは、源泉に加水・加温せず、循環ろ過や塩素消毒を行わず、浴槽からあふれた湯を再利用しない方式です。単に湯を流し続けるというだけではなく、温泉地全体で同じ基準を守っている点が大きな特徴です。
源泉かけ流しと白濁硫黄泉の特徴
高湯温泉の大きな特徴は、白く濁る硫黄泉と源泉かけ流しへのこだわりです。公式サイトでは、自然湧出の源泉を自然落差で引湯し、湯船へ注ぐ仕組みが紹介されています。温泉地として「ありのままの温泉」を大切にしてきた点は、高湯温泉を語るうえで欠かせません。
9本の自噴源泉と毎分約3,000リットルの湯量
環境省の国民保養温泉地計画書では、高湯温泉には9本の源泉があり、湧出量は毎分約3,000リットルとされています。源泉をポンプで汲み上げるのではなく自然に湧出させ、地形の高低差を使って各浴槽へ届ける自然流下が基本です。
泉質は酸性・含硫黄(硫化水素型)-アルミニウム・カルシウム-硫酸塩温泉で、源泉温度は計画書で42.8度から50.5度の範囲とされています。白濁の程度や湯温は、利用する源泉、天候、浴槽によって違って感じられることがあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 泉質の印象 | 白濁、硫黄の香り、酸性の湯らしい刺激を感じやすい |
| 入浴時の注意 | 長湯を避け、体調や肌の状態に合わせて無理をしない |
| 持ち物 | 硫黄泉でアクセサリー類が変色することがあるため、入浴前に外す |
| 設備確認 | 共同浴場や宿により、シャワー・アメニティ・休憩設備が異なる |
温泉の感じ方には個人差があります。皮膚への刺激を感じる場合や体調に不安がある場合は、短めの入浴にして、必要に応じて施設や医師へ相談してください。強い硫黄の香りや白濁の見た目は魅力ですが、湯あたりを避けるためにも、休憩を挟みながら楽しむのがおすすめです。
共同浴場「あったか湯」で日帰り入浴する
高湯温泉で日帰り入浴を考えるなら、代表的なのが共同浴場「あったか湯」です。福島市観光ノートでは、加水・加温をしない源泉かけ流し、白濁の硫黄泉、露天風呂のみの浴場、予約制の貸切露天風呂が紹介されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 高湯温泉 共同浴場あったか湯 |
| 住所 | 福島県福島市町庭坂字高湯25 |
| 営業時間 | 9:00から21:00まで。最終入館20:30 |
| 定休日 | 木曜日。祝日の場合は翌日。臨時変更や繁忙期営業あり |
| 料金 | 大人500円、小人250円。貸切風呂は予約制で50分1,500円 |
| 利用時間 | 一般入浴は1時間。館内での食事・飲酒はできません |
| 設備の注意 | シャワーなし。シャンプー、リンス、ボディーソープ、ドライヤーは備え付けなし |
| 駐車場 | 敷地内38台。満車時は約250m上の高湯温泉無料駐車場を利用 |
あったか湯は、温泉街で日帰り利用しやすい施設ですが、露天風呂のみで、一般的な日帰り温泉施設のような洗い場設備を期待すると戸惑うかもしれません。入浴を主目的にして、必要なタオルや洗面用品は事前に確認して持参すると安心です。
旅館の日帰り入浴を比較する
高湯温泉では、共同浴場だけでなく旅館の日帰り入浴も選べます。浴場の雰囲気、洗い場、休憩、昼食、送迎を重視する人には旅館が向きますが、清掃・休館・宿泊客の状況で受付が変わるため、次の情報を目安に当日の公式案内を確認してください。
| 施設 | 日帰り入浴の目安 | 注意点・向いている人 |
|---|---|---|
| 共同浴場あったか湯 | 9:00-21:00、最終20:30。大人500円、小人250円、1時間 | 低料金で源泉を楽しみたい人。露天風呂のみでシャワー・備え付け洗面用品なし |
| 旅館玉子湯 | 昼11:00-14:00、最終13:30。夜16:00-20:00、最終19:30。90分、大人1,300円、小人700円 | 複数の湯小屋や洗い場、昼便の無料送迎を利用したい人。水曜の昼はメンテナンス休止 |
| 安達屋 | 10:30-14:30、最終13:00。90分、大人1,500円、4-12歳750円 | 大露天風呂と館内ラウンジを楽しみたい人。火・金曜と旅館休館日は休止 |
| 花月ハイランドホテル | 入浴のみは平日大人1,100円、土曜・祝日・繁忙期1,300円。客室休憩や昼食付きプランもあり | 眺望、洗い場、休憩・食事を組み合わせたい人。受付時間と休館日は当日確認 |
玉子湯は昼の日帰り時間に合わせた福島駅西口発着の無料送迎を案内しています。安達屋は事前予約制ではなく混雑時に人数制限があり、花月ハイランドホテルは繁忙期に入浴のみの利用を断る場合があります。確実性を重視する場合は、出発前に営業カレンダーや電話で確認しましょう。
あったか湯とあわせて歩きたい場所
| スポット | 特徴 | 目安 |
|---|---|---|
| あったか温泉公園 | あったか湯の近くにある温泉公園。湯だまりで高湯温泉らしさを感じられる | 高湯バス停から徒歩約1分 |
| 薬師堂 | 温泉の守護や病気平癒にまつわる信仰の場所として紹介される小スポット | 高湯バス停から徒歩約1分 |
| 温泉神社 | 高湯を見守る神社。温泉街の短い散策に組み込みやすい | 高湯バス停から徒歩約2分 |
| 高湯ダム公園 | 目洗川周辺の自然を感じられる散策スポット | 高湯バス停から徒歩約3分 |
日帰り入浴と宿泊の違い
高湯温泉は日帰りでも楽しめますが、温泉地の静けさを味わうなら宿泊との相性がよい場所です。日帰りは、福島市街地や吾妻山方面の観光に温泉を足す旅に向きます。宿泊は、夕方から夜、朝風呂まで、山あいの白濁硫黄泉をゆっくり楽しみたい人に向いています。
| 選び方 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 日帰り | あったか湯を中心に短時間で名湯を体験しやすい | バス本数、帰り時刻、混雑、定休日に注意 |
| 宿泊 | 夜と朝の静けさ、食事、宿ごとの浴場を楽しめる | 宿数が限られるため早めの予約が安心 |
| 福島駅周辺泊 | 新幹線や市街地観光と組み合わせやすい | 高湯温泉らしい夜や朝の雰囲気は味わいにくい |
宿泊候補としては、旅館玉子湯、安達屋、花月ハイランドホテル、吾妻屋、旅館ひげの家などがあります。ただし、宿ごとの日帰り入浴の可否、料金、受付時間、送迎、食事条件は変わりやすいため、予約サイトだけでなく各宿の公式案内も確認しましょう。
高湯温泉の宿をどう選ぶか
高湯温泉の宿選びでは、価格だけでなく、浴場の雰囲気、露天風呂の有無、食事、送迎、バス停からの距離、冬季の移動しやすさを比べると失敗しにくくなります。温泉街はコンパクトですが、山あいの立地なので、徒歩移動や雪道に不安がある場合は送迎や駐車場も確認しておきましょう。
| 比較ポイント | 見るべき内容 |
|---|---|
| 浴場 | 露天風呂、貸切風呂、内湯、源泉の引き方、入浴できる時間帯 |
| 食事 | 夕食付きか、朝食付きか、個室食か、素泊まり可か |
| アクセス | バス停からの距離、送迎の有無、駐車場、冬季の道路対応 |
| 日帰り利用 | 宿泊者以外の受付可否、受付時間、休止日、混雑時対応 |
| 滞在タイプ | 夫婦旅行、家族旅行、一人旅、静かな滞在向けか |
初めての高湯温泉で迷う場合は、まず「あったか湯で日帰り」「温泉街の宿に1泊」「福島駅周辺に泊まって高湯へ日帰り」の3パターンで考えると整理しやすくなります。温泉そのものを旅の主役にするなら、温泉街の宿泊がもっとも高湯らしい選択です。
食事場所と送迎も宿選びに含める
高湯温泉は飲食店や土産店を歩いて巡る温泉街ではないため、宿泊では夕食・朝食付きプランを基本に考えると安心です。素泊まりの場合は館内や周辺で食事を取れるか、持ち込みが可能かを予約前に確認してください。
日帰りでは、花月ハイランドホテルの休憩・昼食付きプランを利用する、福島市街地で食事を済ませる、高湯への登り口周辺の飲食店を組み合わせる方法があります。公共交通で宿泊する人は、食事だけでなく福島駅からの宿泊者送迎の有無と予約期限も比較しましょう。
福島駅からのアクセス・バス・車の注意点
公共交通で高湯温泉へ向かう場合は、JR福島駅が起点です。福島市観光ノートでは、福島駅からバスで約40分、東北自動車道の福島西IC・福島飯坂ICから車で約30分と案内されています。福島交通の2026年4月1日改正時刻表では、高湯まで直通する便が限られるため、往路と復路を一緒に確認してください。
| 交通手段 | 行き方 | 注意点 |
|---|---|---|
| 路線バス | 福島駅から高湯温泉方面のバスを利用 | 本数が多くないため、帰りの時刻まで先に確認する |
| 車 | 福島西IC、福島飯坂IC方面から温泉街へ | 山道区間があり、冬季は積雪・凍結対策が必要 |
| タクシー | 福島駅や市街地から直接向かう | 帰りの手配や料金を事前に確認すると安心 |
| 周辺観光と組み合わせ | 浄土平、吾妻小富士、つばくろ谷方面へ | 磐梯吾妻スカイラインの冬季閉鎖・規制に注意 |
高湯温泉は市街地から近い印象がありますが、温泉街へ向かう最後の区間は山道です。冬はスタッドレスタイヤや滑り止めを用意し、荒天時は無理に山側へ入らない判断も大切です。公共交通の場合は、帰りのバス時刻を確認してから入浴時間を決めましょう。
浄土平・吾妻小富士など周辺観光と組み合わせる
高湯温泉は、吾妻山方面の観光と組み合わせやすい位置にあります。春から秋にかけては、磐梯吾妻スカイライン、浄土平、吾妻小富士、つばくろ谷などの自然景観とあわせると、山岳ドライブと温泉を一度に楽しめます。
| スポット | 特徴 | 高湯温泉からの目安 |
|---|---|---|
| 浄土平レストハウス | 浄土平散策や登山の拠点。食堂、売店、トイレあり | 車で約20分 |
| 吾妻小富士 | 火口周辺の景観を楽しめる吾妻連峰の代表的スポット | 浄土平から徒歩でアクセス |
| つばくろ谷 | 不動沢橋から渓谷美を眺めるドライブスポット | 車で約20分 |
| 吾妻の駅ここら | 農産物直売所。福島の果物や野菜を探しやすい | 車で約15分 |
| 手打ちそば胡々里庵 | 高湯温泉の登り口にあるそば店として観光ノートで紹介 | 車移動やバス利用で立ち寄り候補 |
磐梯吾妻スカイラインは例年11月中旬から4月中旬ごろまで冬期通行止めになると案内されています。さらに、火山活動、天候、路面状況で通行規制が出ることがあります。浄土平方面まで行く場合は、温泉の公式情報だけでなく道路情報も確認してください。
福島市内の温泉と比べて選ぶ
福島市周辺で温泉を探すなら、高湯温泉だけでなく、飯坂温泉や土湯温泉も候補になります。高湯温泉は白濁硫黄泉と山あいの静けさが魅力。飯坂温泉は福島交通飯坂線で行きやすい歴史ある温泉街、土湯温泉はこけし文化や荒川渓谷の景観と組み合わせやすい温泉地です。
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|---|---|---|
| 高湯温泉 | 白濁硫黄泉、源泉かけ流し、山の静けさを重視する旅 | このページ |
| 飯坂温泉 | 福島駅から鉄道で行きやすい温泉街歩き | 飯坂温泉ガイド |
| 土湯温泉 | 荒川渓谷、こけし文化、福島市西部の温泉旅 | 土湯温泉ガイド |
| いわき湯本温泉 | 浜通り方面、歴史ある温泉と観光施設を組み合わせる旅 | いわき湯本温泉ガイド |
旅行前に確認しておきたいこと
- あったか湯の営業時間、最終入館、定休日、臨時休業、料金
- 宿の日帰り入浴の可否、受付時間、料金、清掃・メンテナンスによる休止
- 福島駅からのバス時刻、帰りの便、タクシー手配
- 冬季の積雪・凍結、磐梯吾妻スカイラインの開通状況、火山・天候規制
- タオル、洗面用品、防寒着、歩きやすい靴、アクセサリーを外す準備
高湯温泉は、華やかな温泉街で遅くまで遊ぶ場所というより、湯の質と山の静けさを楽しむ温泉地です。入浴時間と移動時間を詰め込みすぎず、あったか湯、宿、周辺観光のどれを主役にするかを決めてから出発すると、満足度の高い旅になります。
まとめ
高湯温泉は、福島市街地からアクセスできる距離にありながら、白濁の硫黄泉と山あいの静けさをしっかり感じられる温泉地です。日帰りなら共同浴場あったか湯、ゆっくり過ごすなら温泉街の宿泊、自然観光を入れるなら浄土平や吾妻小富士方面との組み合わせが候補になります。
初めての高湯温泉では、あったか湯の営業情報、宿の日帰り受付、バスの帰り時刻、道路規制を先に確認しましょう。飯坂温泉や土湯温泉と比べると、高湯温泉は湯そのものを目的にした静かな旅に向いています。白濁硫黄泉をじっくり楽しみたい人には、日帰りでも宿泊でも価値のある温泉地です。


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